コラム

砂糖の話 三温糖-その3

三温糖は、製糖の工程を繰り返すことによってできると説明しましたが、それでは国内で生産されているビート(甜菜糖)からも、三温糖が製造されているのでしょうか?
現状では、ビート原料の三温糖は製造されていません。メーカーの担当者に聞いてみました「基本的には可能です。
しかし三温糖は精製し尽くせませんので、ビート特有の臭いと味が残り従来の物とは多少違ったものとなりますので、商品化していません」という事でした。
確かに以前は、ビート糖を使うと灰汁が出るとか話は聞いた事はありましたが、特有の臭いと味があるのは精製して、製品化されている上白糖やグラニュー糖では感じられる事もないのも、当然です。
しかし、国内産という事からも安心・安全の観点からも受け入れられると、思うのですが現状は難しいということです。
三温糖の使用目的は、主に風味とコクなのですが、他にも色づけという部分でも使われています。
少し焼き色のような風合いをもたせた、シフォンケーキやロールパンにも使われていますし、梅酒に(少し濁ったような色合い)カラメルを使わずに、三温糖で調整されている所もあります。
次回からは、白ザラ糖についての情報をお届けしたいと思います。

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