コラム

小麦粉の話 その2

私たちが小麦を食料として育てるようになったのは、弥生時代からといわれており、小麦が輸入されはじめたのは、7世紀頃、中国からうどんなどを作る材料として始まったようです。
現在は、アメリカ、カナダ、オーストラリアからの輸入がほとんどで、国内消費量の約90%を輸入に頼っている世界でも有数の小麦消費国なのです。そのような小麦粉のことを、たまに「メリケン粉」と呼ぶ方がいらっしゃいますが、これは、当初日本の小麦粉はうどんなどに適したものしかできないため、明治の後半ぐらいからアメリカ産の蛋白質の多い小麦粉が輸入され、パンなどに使われるようになりました。従来の国産の粉と品質や用途が違っていたので公称を「アメリカの粉」と言っていたのが、いつの間にか「メリケン粉」と鈍って親しまれたということです。小麦粉としての輸入することがほとんどなくなった今日では、メリケン粉という言葉の意味がなくなりましたが、メリケン粉=小麦粉としてなんとなく言葉が愛称として使われ続けています。そういえば神戸港には、メリケン波止場の名称が残されていますが、関係あるのでしょうか。正式には小麦粉は英語で「flour(フラワー)」と言い、花の意味(flower)と同じ発音で、メリケン粉とは似ても似つかないですね。
このような歴史をたどってきた小麦粉ですが、代表的な強力粉のことから、次回お話していきたいと思います。

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