コラム

小麦粉の話 その8

前回までは小麦粉単体のお話をしてきましたが、今回じゃ小麦粉の中に色々な原料を配合されたミックス粉(プレミックス粉)についてお話したいと思います。ミックス粉は従来、自家配合でしか製造できなかったものを製品化したもので、日本では食生活の欧米化と共に、家庭用のミックス粉(ホットケーキミックスが有名ですね)が先行して普及していきました。
そこに企業が目をつけ、続いて業務用が本格的に普及していったようです。ミックス粉の代表的なものは、お好み焼きミックス、タコ焼きミックスなどの盗塁を使用した加糖ミックス粉で、その他にてんぷら粉や唐揚げ粉に代表される無糖ミックスに大きく分けられます。
さらに、業務用のミックス粉が普及した背景には、ミックス粉の経済性(複雑な仕事を軽減し、原材料や人件費や管理費を節約し、時間や場所を節約できる)や、便利性(熟練者でなくても、常に一定した製品ができ、ミックス粉をベースに容易に独自の製品をつくれる)が認められたからと言われています。しかし、その一方で、ご自身の味を守りたいというお考えから、ミックス粉を使わない方もおられますが、最近では、ミックス粉の意味を理解し、経営に役立てておられる方も多いようです。
このように、ミックス粉が簡便に製造できるのは、小麦粉自体が他の粉体と混ざり易いという性質を持っているためで、多種多様なミックス粉(さとう、塩、香料や微量のビタミンやミネラルといったものも均一化できる)を作り出すことができ、そしてメーカーも体制を整え、ユーザー様の色々な要望に応えられたことも、普及の一因でもあります。

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