コラム

てん采糖の話 -その1

 

以前シリーズでお砂糖について、上白糖をはじめ精製糖についてお伝えしましたが、今回からはより幅を広げた糖種についてご紹介していこうと思っていますのでご愛読の程お願い申し上げます。
まず今回はてん菜(砂糖大根・ビート)から採れる糖、「てん采糖」についてです。
てん采糖の歴史はさとうきびに比べると浅く、18世紀ドイツの科学者がてん菜から砂糖の成分を取り出すことに成功したのが始まりでした。
そこで世界に広めるのに一役買ったのが、皆さまよくご存じのナポレオンでした。
当時イギリスとの戦争で国内のイギリス製品をしめだしたことにより、たちまち砂糖も不足になり思案していたところ、てん采糖に目をつけ国内はもとよりヨーロッパ中に栽培を広めるきっかけをつくりました。
一方、日本では遅れること19世紀半ば欧米諸国に肩を並べようとする、明治政府により国内にてん采糖の種を輸入し、各地で試験的栽培が始まりました。
そして日本初の「てん采糖精製工場」もその頃に、北海道に建設され北海道での砂糖作りが始まったのもこの時からでした。
現在は北海道だけで栽培されているてん菜ですが、国の農業政策もあり道内での作付け面積や収穫高も、天候に左右されますが安定して推移していて、年間のてん采糖として精製される量は80万トン弱で日本の砂糖消費量の約三分の一を占める量となっています。

三温糖
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