コラム

和三盆の話 -その7

 

サトウキビから搾汁された益を煮詰めていく工程の作業が「釜場」と呼ばれている部分です。
釜場はいくつかの段階にわかれていて、その最初の工程が荒釜と呼ばれるアク抜きです。
サトウキビから絞られたばかりの汁は、アク分(主にサトウキビの穂の部分から出る)を非常に多く含んでいて濁った緑色をしています。
この荒釜と呼ばれる工程に使われる釜は、アクを抜くために特別にしつらえた釜が使われます。
その方法はこの釜に半分くらい搾り汁を入れ加熱し、泡と共に出てくるアクを目の細かい網で根気よくすくい取りますが、どうしてもすくい取れないアクもいくらかは残ります。
その為にこの釜だけには、端に隙間を開けた蓋が作られていて、釜の縁と蓋の隙間から吹きあがってきた泡の上にアクが乗って、釜の外に泡と共に沸き出る仕掛けになっていて、加熱をうまく調整してアクが完全に切れるまで続けられます。
この作業を「ふかし」と呼んでいます。
人手と手間のかかる作業ですが、このアク抜きを完全に終えないと最終製品の和三盆糖の段階で、色がどす黒くなって風味も悪いものが出来上がります。
単なるアク抜き作業ですが、出来上がりの品質を左右する重要な工程なので熟練した職人が担当しています。
ただ一部の製糖会社ではコストや省力化の為に、薬品類やフィルターを用いた機械にてアク抜きをしている所もありますが、やはり人手によるものよりも色や風味に差があり昔から手間ひまかけて作られているのには、理由があるという事ですね。

三温糖
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