コラム

水飴の話 -その3

 

最近の水飴は、デンプンにシュウ酸を加えているもの(酸糖化水飴)が出回っていますが、昔は、酵素を用いて糖化した酵素糖化水飴という製法が主流でした。
当時は発芽玄米の酵素を利用していましたが、効率の良い麦芽が糖化酵素の供給源として利用されるようになり、麦芽水飴として食品の原料素材として広く利用されてきました。麦芽水飴の主成分は麦芽糖(マルトース)で、本麦芽の酵素を利用しデンプンを糖化する事で水飴自体に香気成分が複合されて、特有の風味と芳醇な味で蜂蜜に似た琥珀色をしています。
麦芽糖は、低甘味でまろやかな食感と味にクセが無いことから食品加工に安定した二糖類です。
最近、食品の原材料表示で「還元水飴」という表記をよく目にしますが、これは水飴を加工した糖アルコールを主成分にした甘味料で、水飴ではありませんが、原材料の欄に「糖アルコール」とカタカナ表記をなるべくしたくないという思いもあり、「還元水飴」と表記できるという事から食品表示欄に記載される理由だと言われています。
またまた余談になりますが、弊社本店にて販売している「御門米飴」は、東大寺の故清水公照さんが昔食べた水飴は美味しかったが、最近の水飴は美味しくないという事を聞き、弊社が米飴をお持ちしたところ、大変お気に召され、名前を付けて頂き販売を始めましたが、実際、清水公照さんが小さい頃、食べておられたのは麦芽水飴だったと推測されます。
麦芽よりも米を糖化する事で特有の風味が強く、麦芽水飴より一層印象深い味に満足されたのではないでしょうか。

三温糖
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