コラム

小麦粉の話 その4

今回は、中力粉と呼ばれている粉についてお話します。主な用途は、日本麵(うどんなど)、中華麺になりますが、タンパク質の少ないものは、一部まんじゅうなどの菓子にも使用されています。中力粉は、元々国内産の小麦から挽いた粉が多かったので、「普通粉」とも呼ばれていましたが、国内産小麦は、品種や産地によって差が大きく、粉の色もくすみがあるということで、品種改良され、日本麺用(うどんなど)に開発されたものが主体の西オーストラリア産が、現在中力粉の中心になり、それとともに「普通粉」という言葉も使われなくなりました。
このように中力粉の主体(小麦粉全般に言えるのですが)が、海外のものになっていますが、最近では中国の讃岐で作られた小麦をうどん用により品種改良され、一部のユーザー様には、かなり支持されており、今後の成り行きに注目が集まっています。このような中力粉に適した澱粉(タンパク質)をもった小麦粉を作るのもむずかしいようですが、最近のメーカーなどの研究で、小麦粉の中の澱粉の性状が麺に重要な役割を果たしていることが分かったので、各メーカーはこの点に絞って製品を開発しているようです。又、素麺の粉も中力粉がよく使用されているのですが、冬の寒い時期に限定され作られる素麺であるがゆえ、粉にもこだわっておられるユーザーが多く、中には素麺を作る初旬、中旬、下旬にわけてちがった小麦粉を使用されているユーザーもおられます。これも微妙な小麦粉の性質をあらわす特性なのでしょうか。

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